MRP(資材所要量計画)とは|仕組みと導入の要点
MRP(資材所要量計画)とは何か、部品表・在庫・生産計画から必要な資材を計算する仕組みを、中小製造業向けにわかりやすく解説。導入時の注意点も紹介します。


MRP(資材所要量計画)とは、「何を、いつまでに、いくつ作るか」という生産計画をもとに、必要な部品や原材料の量と発注のタイミングを計算する仕組みです。部品表(BOM)と現在の在庫、発注済みの数量を突き合わせて、不足分を割り出します。欠品による生産停止と、買いすぎによる過剰在庫の両方を防ぐための基本的な考え方です。
MRPが必要になる場面
製品の種類や部品点数が増えると、人の頭やExcelだけでは必要量を正確に追えなくなります。次のような悩みがあれば、MRPの考え方が役に立ちます。
- 部品が足りず、組立が止まることがある
- 念のための発注で、倉庫に使わない部品が溜まる
- 受注が変わるたびに、必要量の再計算に時間がかかる
- 発注担当者の経験に頼っている
MRPの3つの入力情報
MRPは、次の3つが正しく揃って初めて機能します。
| 入力 | 内容 |
|---|---|
| 生産計画 | 何を、いつ、何個作るか |
| 部品表(BOM) | 製品に必要な部品と数量の構成 |
| 在庫情報 | 現在庫、引当済み、発注済み(入荷予定) |
さらに、各部品のリードタイム(発注から入荷まで)が分かると、いつ発注すべきかが計算できます。
計算の流れ
- 生産計画から、完成品の必要数を確認する
- 部品表を展開し、必要な部品の総量を出す(所要量展開)
- 現在庫と入荷予定を差し引き、不足分(正味所要量)を出す
- リードタイムを逆算して、発注日を決める
たとえば、完成品10台に各4個の部品が必要なら総所要は40個です。在庫が15個、入荷予定が5個なら、不足は20個になります。
導入時の注意点
部品表の精度がすべて
部品表が古い、あるいは実際の構成と違うと、計算結果も誤ります。設計変更が起きたときに部品表を更新する運用を決めてください。
在庫の正確さ
システム上の在庫と現物がずれていると、計算は意味を失います。入出庫をその都度記録し、定期的な棚卸で差異を確認します。
リードタイムと安全在庫の見直し
仕入先の納期は変わります。実績をもとに定期的に見直し、必要に応じて安全在庫を調整します。
計算結果をそのまま発注しない
MRPは提案を出す仕組みであり、最終判断は人が行います。まとめ買いの割引や納期の事情など、システムが知らない情報があるためです。
中小製造業が始めるなら
最初から全品目に適用せず、欠品が起きやすい主要部品や、リードタイムの長い部品から始めると、効果を確かめやすくなります。製造管理と購買管理、在庫管理が一つのシステムでつながっていると、計算結果を発注にそのまま展開できます。
よくある質問
MRPとMRPⅡの違いは何ですか?
MRPは資材の所要量計算が中心です。MRPⅡは、設備や人員などの能力も含めて計画する、より広い考え方として説明されることが一般的です。
Excelでもできますか?
品目が少なければ可能です。ただし品目や階層が増えると、更新漏れが起きやすくなります。
受注生産でも使えますか?
使えます。受注ごとに部品表を展開して、必要な部品を手配する形になります。
MRPを入れれば在庫は減りますか?
正確なデータで運用できれば過剰在庫を抑える助けになりますが、効果はデータの精度と運用次第です。
まとめ
MRPは、部品表・在庫・生産計画を正確に保つことで効果を発揮します。Dika Opsは、製造、購買、在庫を一つにつなぐAIネイティブなERPで、現在クローズドベータ中です。関心のある方はウェイトリストからご登録ください。

